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マジックソープ ベビーマイルド 236ml
マジックソープ ベビーマイルド 236ml (JUGEMレビュー »)

中年オトコが石鹸をオススメかよッ!!と言うなかれ。ワタシはコレをガロンボトルで買い込んでます。
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「ほんとにあった!呪いのビデオ 80」川居直美嬢最後の謎解き

 トンネルにまつわる怪談は昔からよくある。
 トンネルの通過性がこの世界と別の世界を結びつけやすいのだ。

 そして、ビデオも実は二つの世界を結びつけるデバイスとして機能しやすい事に気づいた。
 ビデオも(当然写真もだが)撮られた時空と映し出された時空を結びつけている。
 だから肉眼以上にビデオや写真に「不可解な現象」が映るのかもしれない。
 今回はそんなことを考えさせらた。

 

「海辺」
 まあ、磯辺に女性が仰向けに沈んでいる。
 ポーズからしてほとんどミレーの「オフィーリア」なのだが、頭部のアップになると顔はムンクの「叫び」。

 

「トンネル」
 人通りの少ないトンネルは全て心霊スポットである。
 トンネルとは「あちら」と「こちら」を結ぶ通路であり、ついつい彼岸と此岸を結んでしまうのだろう。
 しかし本エピソードでは、彼岸と此岸どころか時間と空間も飛び越えてしまう。
 しかもわざわざオトコ二人で心霊スポットまで来たのに、トンネルの真ん中あたりで片方が片方に「オマエ、オレの彼女と浮気してね?」とゲキ詰めし始める、と言う謎展開。
 もう、途中から何を見せられているのか分からない。

 一体全体日本全国にこういう「山奥で車が通れないような誰が使ってるんだか分からないトンネル」がどれくらい有るんだろう。

「見知らぬ女の子」
 投稿者は4歳になる娘がいる女性。
 投稿者自身が4歳のとき、観光地で母親が撮影したビデオに、投稿者と遊ぶ「見知らぬ女の子」が写っている。
 ところがその「見知らぬ女の子」は投稿者の娘に面影が似ており、名前も一緒なのだが、、、

 コレまた時空を超えるハナシ。
 このまま行くと投稿者の娘はいつか姿を消す、というのが論理的帰結だと思うが、そこまでは言及されない。

 

「水面」
 公園の池でボートに乗るハナシ。
 怪現象の前にボートが「ガツン!」となにかあたって止まる描写がうまい。それだけ。

「熱唱」
 カラオケボックスで熱唱中にそこにいるはずのないヒトが写っているハナシ。
 もう、何回アップで見せられても、何が写っているのか分からない。

「シリーズ監視カメラ 散乱
 万引が見つかって逃走中に車に轢かれて死んだ少年の霊、というのは明らかに「万引き家族」の影響ではあるまいか。
 商品を服の中にしまい込んだ少年が店内で突然消えてしまい、残された商品だけが空中でパッと散乱する、という視覚効果が面白い。

「積乱雲」
 積乱雲を面白がって撮影してたカップル。彼女にカメラを向けると彼女の肩から、、、

 たまに人物を後ろから撮ったら背中に張り付いて手の先だけ前に出している霊、というのはどうだろう。斬新ではないか。

「続・縁恨」
 前作のラストでの予告の通り、前作で紹介された事象と同じ現象が起きている投稿が二つ紹介される。
 つまり、「誰かの体の一部が消失しているが、なぜかその知り合いの誰かが不幸な目に遭う」と言う現象。

 一見、なんの繋がりもなさそうに見えた3件の投稿の、つながりが徐々にあたった見えてくるあたりはミステリーの謎解きのようで面白い。

 そして、全ての背後に隠れていた真相。
 これだけのことを起こしている(分かっているだけでも二人亡くなってけが人も数人)現象の原因としては、ちょっと弱いかなぁとも思うが、それなりの悲しみを湛えてもいる。

 そして、この辺の中途半端さが、川居・福田体制の限界なのかなぁ、という気もする。

 今回は、「水面」や「積乱雲」のような超定番のパターンと、「トンネル」、「見知らぬ女の子」、「シリーズ監視カメラ 散乱」のような斬新なパターンの差が激しい。
 どちらがどちらかわからないが、それが、川居、福田の二人体制、ということなのかもしれない。

 まさか、川居女史はこれで全てやりきったのうぉんたんになった、とでも言うのだろうか、、、

JUGEMテーマ:ノンフィクション

at 03:03, 空中禁煙者, 邦画

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「ほんとにあった!呪いのビデオ 79」ほん呪ファンは「Replay」を待つ

 何でもいいんだけどさ、ひとつのエピソードを見始めるじゃん?ほん呪の。
 まあ、それなりに緊張して見てますよ。絶対、なんか「この世ならざるもの」が映るわけだし。
で、観てると、ですね、まあ、7,8割(8,9割?)は、「いつ映るかな〜、、、」と思ってると、突然
「Replay」
って出ますね。
 で、「え?もう出た?どこどこ?」ってなりますね。
 ややもすると、この「え?もう?」の瞬間の衝撃が、ほん呪の醍醐味、などと思ってしまう体質になってしまった自分が怖かったりする。
 この巻はそんなことを思いました。

「新幹線」
 電車の窓の外がトンネルで暗くなると、外側から手がへばりついている。
 窓に接触している指の腹がプルプル震えているのがリアル。
 トンネル工事関する曰くが中村氏から語られる。
 事象といい、曰くといい、79巻目にしてここに戻ってくるか、、、と言うくらいオーソドックスですな。
 ちなみにコレは「Replay」で「え?もう?」とはならない。

「ボルダリング」
 で、続いては「え?どこ?」の極み。
 よく「影が写って無かった」というのが「この世ならざるもの」の特徴として語られるが、コレは「影しかない」パターン。
 ボルダリング中の少女(小学校中学年くらい?)を父親が撮影している。
 自分の娘を撮った映像が「心霊動画」で、さらにそれをほん呪に送る父親の心境はいかばかりか。
 ボルダリングしてる少女に目が行って、壁の影に気が付かないよなぁ、、、

「タイ旅行」
 海外モノは怖かった試しがない。
 タイの寺院跡を撮っていると、「体の一部を失った」人物が写っている。
 中村氏は「(失われた体の一部を探し求めて)彷徨う姿である、とでも言うのだろうか、、、」と言うが、彷徨うというより、呑気に壁の段差に座り込んでいる。
 このヒトも半透明なので「え?もう?」状態。

「インターホン」
 あんな半透明な奴で横を通り過ぎる投稿者の目にも映らないような奴が、インターホンのボタンを押す、と言う物理的な力を持ちうるのかな、と思う。
 コレは半透明であるにも関わらず、結構初見で分かる。
 インターホンを推している「半透明な奴」は若い女性だが、アップになると腕とか顔とか傷だらけに見えるところが上手い。

「中古のテレビ」
 懐かしいテレビデオ。
 「いや、もうアナログ波映らないだろ」と思ったが、三色ケーブルで外部と繋いでいる。
 電源を切った瞬間、暗くなった画面に何かが写っている、というのだが、テレビデオの中のVHSテープなのか、ブラウン管なのか、繋いで映している映像なのか、電源を切ってしばらく経つと消えるのか、なにがなんだかサッパリ分からない。

「治療室」
 治療室、というか診察室の横の処置室みたいなところで、本当に簡単な手術をしている。
 何を考えて自分の治療風景を撮影しようと思うのかちっとも分からないが、どうも本当の病院で本当の処置をしているように見える。
 う〜ん、それともアレくらいフェイクで撮影出来るかなぁ、、、
 手術が痛かったのか、自分の足を写していたのに一瞬天井を写したスキに現れる、というありがちな手法が興ざめ。

「鉄板」
 単純にお好み焼き、と言っているが、広島風お好み焼き。
 とっても美味しそう。
 あんまり鉄板がキレイなので思いついたのかな。って「思いついた」って言っちゃダメだけど。

「縁恨」
 タイトルに注意、ですな。
 普通は「怨恨」であって、「縁恨」という言葉はない。
 今回のエピソード用に委員会が考えた造語だろう。
 そして、このタイトルだけで、このエピソードが今の委員会の好みの「人間関係ドロドロ系」であることは予想されるのであった、、、

 三人組地下アイドルのPVのメイキング映像。
 演出中の監督の体の一部が消失しているカットがあり(何故か「タイ旅行」と同じ部位)、プロデューサーが心配して委員会に相談に来る。

 いつからほん呪製作委員会は心霊現象の相談場所になったのか。
 二昔前は織田無道とか宜保愛子とか、霊能者的なヒトとかに頼んでたような気がするが、、、
 っていうかほん呪製作委員会がなにか解決したことってあったかなぁ、、、

 件の体の一部が消失していた監督は、特に心配されたようなことはなかったのだが、実は監督と昔から付き合いのあったスタッフの一人が亡くなっている。
 ここでは

人体の一部が消失している映像が撮られる→何故かその知り合いが不幸に遭う

という図式を覚えておこう。

 

 その後件の監督が、亡くなったスタッフの開拓したヒトの縁を次々と奪っていた、と言う証言が出てきて、「縁喰い」などという耳慣れない言葉で表現されたりするが、このハナシは実はそんなに発展しません。

 

 そして、ラストで、川居嬢から
「全く関係のないヒトから同じような現象が複数投稿されている」
ということが発表されて、唐突に終わる。
 正直、この時点ではどうするつもりなのか全く分からない。

 まさか、次回川居体制のラストに向けてもったいぶっている、とでも言うのだろうか、、、

JUGEMテーマ:ノンフィクション

at 03:35, 空中禁煙者, 邦画

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「チャッピー」 笑いあり涙ありアクションありの身体性論

 「エリジウム」がダサかったのでなんとなくニール・ブロムカンプ監督に興味を失っていて、本作もすっかりスルーしていたが、観たら観たでコレは面白かったです。

ひょっとしたら傑作かもしれない。

 「エリジウム」と比べると予算規模はやや縮小している気もするが、「エリジウム」のマット・デイモンやジョディ・フォスターにつづいて、ヒュー・ジャックマンとシガニー・ウィーバーと大スターが二人も出ているので、安っぽさはない。

 ストーリーはいわば逆「ロボコップ」。
 というか明らかに「ロボコップ」の影響下にある。
 メインアクトのロボットの敵役で大型のヒト型じゃないロボット(というか二足歩行の戦車みたいな)と警察への採用競争がある辺りは完全に流用しちゃってる。

 しかしテーマの扱い方はある意味対照的。

 「人間に近いもの」を描くことによって人間を掘り下げる、というのは古典的なSFの手法だが、「ロボコップ」が、堂々と「ロボ」と名乗りながら実はサイボーグであり、もともと人間だったのに身体性を失った主人公がどこまで人間であり得るか、という掘り下げ方なのに対し、「チャッピー」はもともと身体性を持たない機械が人間になり得るのか、という掘り下げ方である。
 この精神と身体の独立性と依存性に関する議論は、映画のラストまで徹底的に追求される。
 コメディだったりハートウォーミングだったりハードなアクションがあったりしながら、なかなかどうして堂々たる思弁的なSFなのだ。

 いま、「AI」」と言う言葉は世の中では結構誤解されている。
 巷ではえーあいの美空ひばりだの、えーあいの手塚治虫だのとかまびすしいが、あんなものはAIではありません。
 あの辺はだいたい素材を取捨選択してアルゴリズムを構築してプログラミングしたりなんかしたヒトたちの作品であって、AIの作品では全然ありません。
 実は、「AIを利用して」とか、「AIの力を借りて」とか言うレベルですらない。せいぜい、「AIの開発途中の成果を使って」程度ではないか。
 ちょっと古くさい言い方をすれば、
「チューリングテストに合格した奴だけがAIやっちゅうねん!!」
ということだ。

 そして、本作に登場するチャッピーこそがAIなのである。

 舞台は「第9地区」と同じ、ニール・ブロムカンプ監督の地元ヨハネスブルグ。
 南アフリカ政府に警察用ロボットを納入している大手兵器メーカーの設計者ディオン(「スラムドッグ・ミリオネア」のデーブ・パテール)は密かにAIの研究をしていて、警察用ロボットにAIを組み込むことを経営者(シガニー・ウィーバー)に提案するが、女社長は「AIは危険よ!」と

 諦めきれないディオンは廃棄処分になったロボット警官をこっそり持ち帰り、自ら開発したAIを組み込もうするが、輸送途中にギャングに誘拐され、行きがかり上、ギャングのアジトでAIを組み込むことになり、さらには、そのロボットをギャングのもとに残していかざるを得なくなる。
 そして、三人組のクソろくでもないギャング達のもとで、AIを備えたロボット警官、チャッピーは目覚めるのであった、、、

 つまり、赤子のように目覚めたばかりのAI、チャッピーはクソろくでもないギャングのもとで世の中のよしなしごとを学んでいくのである。
 この辺のロボットがアホの不良化していく過程が笑える。

 そしてさらにはギャングの夫婦をパパ、ママと認識し、「ママ」の方でもギャングとはいえ母性が溢れ出してしまい、とってもハートウォーミング。
 この辺から「母性とはなにか」から身体と精神の独立性というものを掘り下げている。
 ヒトは、機械にも母性を発揮できるのか。
 身体性と母性は関係ないのか。

 このあと、アクションシーンがあって、究極の身体性論へなだれ込んでいきます。
 そうなのか?
 それで正しいのか?
 そういうことなのか?
 将来世界はこういう事になっていくのか?

 それは分からない。
 わからなけど、思弁することには意味がある。
 面白いしね。

JUGEMテーマ:映画

at 03:49, 空中禁煙者, 洋画

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「芦屋家の崩壊」 全然シリーズものっぽくないシリーズもの

 過去に何度かレヴューさせていただいていることからもお分かりの通り、津原泰水氏の大ファンなのだが、このシリーズはちょっと敬遠していた。
あるでしょう、予定調和っていうか、まいどまいど事件を持ち込む奴がいて、ワトソン役が右往左往してホームズ役が快刀乱麻を断つ如く解決する、みたいな。
おんなじ枚数でだいたい同じ枚数のところで事件が起きてだいたい同じ枚数のところで展開してだいたい同じ枚数のところで解決する、みたいな。
いくら言葉の魔術師津原泰水先生といえど、そういうのに今更手を出すの、ちょっとしんどいな、、、みたいな。

で、ですね。
全然違いましたね。
いざ読んでみたら。

もう、全然パターン化されてない。
下手をすると全然シリーズものではない短編集「奇譚集」や「11」以上に1編の長さもパターンもテイストもバラバラ。逆にシリーズ物でこんなにバラバラで成立するんだろうか不安になるほど。

一応、公式の紹介文にはこうある。

 「定職を持たない猿渡と小説家の伯爵は豆腐好きが縁で結びついたコンビ。伯爵の取材に運転手として同行する先々でなぜか遭遇する、身の毛もよだつ怪奇現象。」

当然、
猿渡=ワトソン
伯爵=ホームズ
という図式が予想され、まあ、だいたいそのとおりなのだが、意外とそうでもない。
伯爵が全く役に立たないエピソードや、そもそも登場しないエピソードすらあったりする。

コレがどういうことか、というと、ですね。
次のエピソードを読み始めるとき、ナニを読まされるか全く予想がつかない、いつも新鮮な気持ちで読み始められる、ということである。

「反曲隧道」
二人の出会いのエピソード。
短く、軽いテイストだが、え?コレで終わり?という急転直下の終わり方が印象的な幽霊譚。

「芦屋家の崩壊」
イキナリ長くなる。
陰陽師や八百比丘尼伝説といった民俗ネタがふんだんに盛り込まれ、ラストに向けてガンガン盛り上がりドンドンスピード感も増す読み応えのあるエピソード。

「当時のおれの周囲といったらどれもこれもロッカーの底で黴にまみれた運動靴のような連中だったから無理もない。おれ自身もそうだった。」

ああ、オレは今津原泰水を読んでいる、と思う。

「猫背の女」
伯爵が登場しない、と言う意味でも、超自然的要素がない、と言う意味でも異色のエピソード。
猿渡一人がひどい目に遭う、一種のストーカーもの。サイコホラーと言っても良い。
延々と「カチカチ山」に関する薀蓄から始まったりする。
さらに延々と読者をミスリードするテクニックがさすが。

「カルキノス」
幻想的だったり本格推理もの風だったりした挙げ句、意外な結末に至る。
もしかすると「噴飯もののオチ」を売りにする新本格のパロディのつもりなのかもしれない。
最終的に何ネタになるか書いてしまうとネタバレになってしまうが、ココまでネタの傾向がひとつも被っていないことだけは指摘しておきたい。

「ケルベロス」
タイトルの通り西洋の民俗ネタを交えながら日本土着の恐怖へ帰結する。
「芦屋家の崩壊」以来のラストに向けてスピード感が増していくエピソードだが、ラストでシリーズ(まあ、ココまでだけど)の驚愕と恐怖と感動がないまぜになった衝撃を叩きつけてくる。
ヤられた、、、としか言いようがない。

「埋葬蟲」
モンスターもの。
一番普通のホラーっぽいとも言えるが、ラストで急に世界が広がってSFになってしまう。

「奈々村女子の犯罪」
ネタとしてはオーソドックな幽霊譚とも言えるが、メタフィクショナルな構造も兼ね合わせているところが津原泰水っぽい。
レストの一行の裏切りも含めて、オーソドックスな幽霊譚がどんどん津原泰水になっていく。

「水牛群」
オープニングの「脳内恐怖物質」に関する延々と続く屁理屈が、みうらじゅん氏の「エロネタは液体なのでアタマを揺らすとこぼれる」と言うハナシを思い出させる。
猿渡によるこういう意味のわからない薀蓄もこのシリーズの楽しみのひとつ。
本編(?)は収録作中もっとも幻想色が強く、悪夢を小説にしたかのよう。
そういう意味でもやっぱり津原泰水は筒井康隆先生に近いなぁ、と思う。

かようにテーマも趣向もバラバラであり、マンネリズムやパターナリズムに陥る心配は全く無かった。
と、同時に津原氏の持つ様々な要素が重層的に楽しめる、お得なシリーズであることが判明したのであった、、、

JUGEMテーマ:小説全般

at 01:44, 空中禁煙者, 書籍

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「V.I.P. 修羅の獣たち」 国家として映画と真剣に向き合った結果

 

 すでに旧聞に属するが、韓国映画がアカデミー賞を獲ったのである。
 コレはどういうことかと言うと、今、映画というものに真剣に向き合っている国民は、アメリカの次は韓国国民である、ということだ。
 少なくとも、日本よりは(日本はアニメには真剣に向き合っているが)。
 
 そして、本作「V.I.P. 修羅の獣たち」など観ると、いよいよ韓国映画が、とりわけそのアクチュアルな問題意識を物語化し、またそれをそれぞれの役者が演じきる、という意味において、日本映画などでは及びもつかないレベルに達していることを思い知らされるのであった(って、コレはしょっちゅう同じこと言ってる気がするが)。
 
 北朝鮮に連続殺人鬼がいる、というのである。
 もう、少女を暴行した上に絞め殺して、なぜか家族まで皆殺している。
 そしてそんなことをしょっちゅうやっている。
 北朝鮮にも警察(っぽい?)組織がいて、刑事(っぽい?)仕事をしているヒトがいる。
 そしてその刑事(っぽい?)ヒトにも真面目なヒトがいる。
 しかしこの刑事(っぽい?)ヒトは必死で連続殺人鬼を捕まえようとするが、上層部に邪魔されるどころか抵抗したばっかりに部下とともに左遷されてしまう。
 なぜならこの連続殺人鬼、なんと北朝鮮の高官の息子なのであ〜る!
 というハナシ。
 
 数年後、韓国で似たような連続殺人が起こる。
 そう、あの殺人鬼は韓国に来ているのだ。
 韓国でも強引さがたたって謹慎中のはみ出しデカが必死で殺人鬼を追うが、ココでも邪魔が入る。
 殺人鬼は高官のオヤジの失脚によって韓国へ亡命し、オヤジが管理していた中国の銀行にある北朝鮮の口座番号を知っている、ということで、なんと、CIAと韓国情報部の保護下にあるのであ〜る、と言うハナシ。
 
 殺人鬼逮捕に執念を燃やすはみ出しデカと殺人鬼を保護しなければならない情報部員、そして北朝鮮からおってきた刑事(っぽい?)オトコまで絡んで、この三者で殺人鬼をめぐり激しく葛藤する。
 
 この三人の人物造形が素晴らしい。
 ほとんどネ暗なまでにマジメな北朝鮮の刑事(っぽい?)。やはり北朝鮮の人民はネ暗にならざるを得ないんだろうな、と言うリアリティがある。
 
 そして韓国のはみ出しデカ。
 このオトコの強烈な悪に対する憎悪と執念、そして巨悪を懲らすためなら自ら悪にも染まることすら(捜査のためなら不正もする)辞さない強引なオトコ。
 類型といえば類型では有るのだが、役者さん(キム・ミョンミンさん)の演技がハマっててい、これだけで一本の映画になるくらい。
 
 韓国情報部のエージェントになんと、チャン・ドンゴン。
 情報部員として殺人鬼を守らなければならない立場と殺人鬼に対する嫌悪で揺れ動く彼の葛藤が、この映画をまとめている。
 
 しかしですね、殺人鬼をめぐるこの三人の男たちのそれぞれの役割分担と演技力がこの映画を深いものにしているのは間違いなんですが、実はもうひとり、この三人以上にこの映画を先鋭的にしている人物がいる。
 殺人鬼を演じる、イ・ジョンソクである。
 
 ココにこの美しい少年(当時27ですが、美しすぎて美少年としか言いようがない)をもって来た度胸には恐れ入る。
 正直、衝撃的なほどの美少年で、「まさかこの子が、、、」というほどなのだ。
 日本で言えば千葉雄大が女子中学生をさんざっぱら陵辱した挙げ句惨殺しまくる役をやるだろうか。
 まあ、藤原竜也ならやるだろうけど。
 しかもはみ出しデカや情報部員に対する時の憎々しさ。
 この映画が今後の自分のキャリアに悪影響を与えるんじゃないか、ファンが減るんじゃないか、二度とイイ人の役は来なくなるんじゃないか、などという不安は完全にふっ切って、この映画のみをいい映画にすることだけを考えている。
 こういうところにその国の映画界全体の「映画という芸術に対する本気」を感じてしまう。
 
 アクチュアルな国際政治とサイコホラーとオトコの生き様という、それぞれ一本の映画になり得る要素をスピーディに、しかも微塵も乱れることなくまとめた脚本のテクニシャンぶり(特に、オープニングにクライマックス直前を持ってくるカットバックは素晴らしい)、韓国で大問題になったほどの容赦ない惨殺するシーンに代表される妥協のない演出力(アクションシーンもシャープ!!)、そして大胆なキャスティングと演技力。
 もう、どれをとっても日本映画はかなわないな、、、と思わざるを得ないのであった、、、

 

JUGEMテーマ:映画

at 01:20, 空中禁煙者, アジア

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