「虎影」 SUSHI TYHOONの残党×清野菜名ちゃん(となればよかったんだけど、、、)。
今となっては懐かしい気すらする「SUSHI TYHOON」一味だった西村喜廣カントク作。「ヘルドライバー」の頃よりはダイブまともになっているが、マジのアクションとかギャグとかグロとかのバランスが取れず、てんでに混在しちゃってる印象なのは相変わらず。
かつて「最強の忍者」と言われながら今は抜忍となって妻子と平和に暮らす虎影。
しかしかつてのお頭が
「この任務をこなせるのは虎影だけ!」
とか言い出したからさあ大変、と言うハナシ。
西村喜廣カントクというヒトは、グロいイメージを考え出す才能はすごいと思う。
今回も「目無し」や津田寛治のメイク、「壺女」などのイメージは素晴らしい。
しかしアクションは大してキレてないし、ギャグに至ってはことごとく外している。
やっぱり特殊メーキャップや「残酷効果」(西村カントクの造語)に徹して、監督業には手を出さないほうがいいような、、、
今回も何がイカンと言って、工藤工がちっとも「最強の忍者」に見えないトコロがイカん。
虎影の奥さんにして同じく抜忍である「月影」役の芳賀優里亜ちゃんのほうがよっぽど堂々とアクションしてる。仮面ライダー以来ある程度「アタシはアクション女優よ!」と言う自覚があるのだろう。
しかも「最強」と言いながら、敵役(と言っても「エースのジョー」的なポジション)の鬼卍(三元雅芸)と鬼十字(清野菜名)のコンビにアッサリ負けてしまい、なんか腰砕けである。
一方ココでも「真のアクション女優」である清野菜名ちゃんを活かしきっていない。
もう、何を考えているのかわからない、というか、そもそも「痛快忍者活劇」的なものを作ろうという気はないんだろうな、という気がする。
なんか、自分のビザールな感性を披露するために、カネの集めやすい「忍者」(本作は「伊賀の里 忍者映画祭」の記念映画なのである)とか言うフォーマットを利用してるつもりなんだろう。
で、初盤からちょくちょくネタは振っていたのがだ、ラストは「この後『仮面の忍者 赤影』になりますよ」と言って終わる。
イヤイヤイヤ。
白影はオンナじゃねーし。
それにあの仮面、超強力な磁力を帯びてたんじゃねーの?
この後ずっとあれ顔につけてたら顔に金属が集まってきて不便じゃねーの?
伊賀野市の皆さん、次はぜひとも千葉誠治監督に出資してあげてください。
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