「ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション 」 最後までガキんちょ相手
ホントはコレと「2」の間に「FINAL:レジスタンス」っつーのがあるんだけど、もう、メンド臭いからまとめます。原作でも一冊の第三部を、ダラダラ撮ってたら2本になっちゃったってだけでしょ。
要するに面白く無いです。「2」以降はカスだと言ってもいいのではないか。
このシリーズは結局「1」にだけあるガチのハンガー・ゲームがちょっと面白いだけ(ハンガー・ゲーム自体は「2」にもあるが、完全に気が抜けててしかも途中で中断する)で、あとは編集者に「せっかく売れたんだから、この機会にもっと稼ぎましょうよ」と言われてダラダラ書き伸ばしただけだ。ハッキリ言って「2」以降何も無いではないか。
素人みたいな児童文学作家がガキんちょ相手に書きトバすのは構わないが、かりにも大金かかった映画で全世界相手に商売しようってんなら、もうちょっとなんとか工夫してくれよ、、、と言いたい。
もっともこの映画は原作と同じようにガキんちょ向けであって、オトナが観て面白いようには作ってません、と言われたらそれまでだが。
ワタクシ空中さんにしてからが、たんにジェニファー・ローレンスちゃんのお姿を拝謁したいだけ(本作「レボリューション」は前作「レジスタンス」に比べればジェニファー・ローレンスちゃんの弓矢アクションがあるし、最後の戦場に向かうジェニファー・ローレンスちゃんの美しさは、もう、ほとんど神々しいまでのレベル)で、面白い面白くないで文句言うのは筋違いといえば筋違いだ。
子供向きのものをオトナが観てつまらないというのは、男性向けのAVを女性が観てツマラナイと言うのと同じであって、要は難癖の部類であろう。もしかすると、ガキんちょは勃起、じゃなかった熱狂してるのかもしれない。
「2」以降は何も無いと書いたが、面白いことは何も無い、の意味であって、どうでもいいことならちゃんとある。
特に、「2」以降この映画で執拗に追求されているのは、イメージ戦略とメディアの問題だ。
命を賭けたゲームがテレビで実況中継されると言うアイデアは、すでに「バトルランナー」や「バトル・ロワイアル」で使い古されているが、このシリーズはゲーム中じゃなくてもカメラが執拗にカットニスを追うようになる。
ハンガー・ゲームの英雄カットニスは政府軍、反乱軍双方から象徴とみなされていて、反乱軍のリーダーは象徴を最大限に利用するために、首都から逃げ出してきたテレビクルーをカットニスに貼り付けているのだ。
反乱軍のリーダー(ヘビ顔女優ジュリアン・ムーア)は一番効果的なカットニスの使い方を考えて、なんとかカットニスに自分の思惑どおりの演出を施そうとするが、カットニスは内心「バカバカし、、、」と思い冷め切っている。そしてなんとかこの軛から逃れようとしている。
実を言うと、この象徴であることと個人と言うテーマは面白いと思うのだが、最終的に映画はこのテーマからも逃げてしまう。
自分を象徴として使おうとするものを滅ぼしただけでは、この問題は解決しないだろう。
映画のラストは大団円のような顔をしているが、こんなものは嘘である。
こんな風になるわけがない。
カットニスは一生テレビカメラから逃れられないだろう。
そこを逃げてるからガキんちょ向けだというのだ。
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