2014.11.30 Sunday
「聖書の常識」 歯ごたえありすぎの入門書
なんとなく、「平凡社ライブラリー」あたりを意識したのではないかと思わせつつ、昨年スタートした「文春文芸ライブラリー」の一冊。
帯には「キリスト教を知るために最良の入門書」とあるが、日本語がちょっと変(「知るために」ではなく、「知るための」ではなかろうか)なのを置くとしても、これはどうもそんな生易しいものではないのではあるまいか。
読んでみるとどうも、これは旧約・新約両聖書を中東史の中で位置づけ、返す刀で日本文化との比較まで行ってしまうと言う、大胆な試みでさえあるように思える。
当ブログを読んでいただいている方(いません、、、)はお気づきと思うが、ワタクシ空中さんはここ何年かキリスト教関係の書籍を当ブログで紹介している。
コレは別にワタクシ空中さんがキリスト教徒だからではなく、「キリスト教ってなんかヘン、、、」と思っているからである。ワタクシ空中さんはなにか一つのことに興味を持つと、何年間かその関連の書籍を読み漁るクセがあり、過去には精神分析だったり進化論だったりしたが、今はキリスト教だというだというだけなのだが、本書を読んで、「コレはキリスト教関連書籍遍歴も終わりかな、、、」と言うくらいん衝撃があった。
いや、終わらないまでも、今後読むキリスト教関連書籍は、本書を更に深く読み解くためによむ、と言うスタンスにならざるを得ない。
例えば、本書には(かなり最初のほうで)、「イスラエル人は、『時』と言う意識がはっきりした民族で、全てを歴史的、時間的にとらえており、ある状態を時間を無視して固定させ、永続させることはない」などと書いてある。
コレはワタクシ空中さんのような浅学非才の徒から見ると、「ぼくたちが聖書について知りたかったこと」に書いてあった、「ヘブル語には時制という概念がなく、そのせいでへブライズム世界には時制がない。現在も過去も未来もない」と言う指摘と、著しく、真っ向から、鋭角的に対立するのである。
もちろん、秋吉輝雄氏や山本七平氏本人にお伺いを立てれば、簡単に「ああ、それはこういうことだよ(全く、教養のない人間というものは度し難いねぇ)」などとおっしゃって、この矛盾を晴らしてくれるのであろうが(お二人とも亡くなっていますが)。
この一点を解決するだけでも、あと何冊のキリスト教関連書籍を手に取らなければならないのか、気も遠くなるほどである。
アレ?そうするとやっぱり、最良の入門書なのかなぁ、、、
JUGEMテーマ:ノンフィクション
帯には「キリスト教を知るために最良の入門書」とあるが、日本語がちょっと変(「知るために」ではなく、「知るための」ではなかろうか)なのを置くとしても、これはどうもそんな生易しいものではないのではあるまいか。
読んでみるとどうも、これは旧約・新約両聖書を中東史の中で位置づけ、返す刀で日本文化との比較まで行ってしまうと言う、大胆な試みでさえあるように思える。
当ブログを読んでいただいている方(いません、、、)はお気づきと思うが、ワタクシ空中さんはここ何年かキリスト教関係の書籍を当ブログで紹介している。
コレは別にワタクシ空中さんがキリスト教徒だからではなく、「キリスト教ってなんかヘン、、、」と思っているからである。ワタクシ空中さんはなにか一つのことに興味を持つと、何年間かその関連の書籍を読み漁るクセがあり、過去には精神分析だったり進化論だったりしたが、今はキリスト教だというだというだけなのだが、本書を読んで、「コレはキリスト教関連書籍遍歴も終わりかな、、、」と言うくらいん衝撃があった。
いや、終わらないまでも、今後読むキリスト教関連書籍は、本書を更に深く読み解くためによむ、と言うスタンスにならざるを得ない。
例えば、本書には(かなり最初のほうで)、「イスラエル人は、『時』と言う意識がはっきりした民族で、全てを歴史的、時間的にとらえており、ある状態を時間を無視して固定させ、永続させることはない」などと書いてある。
コレはワタクシ空中さんのような浅学非才の徒から見ると、「ぼくたちが聖書について知りたかったこと」に書いてあった、「ヘブル語には時制という概念がなく、そのせいでへブライズム世界には時制がない。現在も過去も未来もない」と言う指摘と、著しく、真っ向から、鋭角的に対立するのである。
もちろん、秋吉輝雄氏や山本七平氏本人にお伺いを立てれば、簡単に「ああ、それはこういうことだよ(全く、教養のない人間というものは度し難いねぇ)」などとおっしゃって、この矛盾を晴らしてくれるのであろうが(お二人とも亡くなっていますが)。
この一点を解決するだけでも、あと何冊のキリスト教関連書籍を手に取らなければならないのか、気も遠くなるほどである。
アレ?そうするとやっぱり、最良の入門書なのかなぁ、、、
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