2014.10.26 Sunday
「グランド・マスター」 アクションに興味が無いヒトが撮ったカンフー映画
予備知識無しで「あ、またイップ・マンが題材の映画だ、、、」と思って観てしまった。「グランド・マスター」っちゅうくらいだから、もしかするとイップ・マン映画の決定版のツモリじゃなかろうか、なんて。なんか知らんけどなんとなくそう思った。
が、オープニングクレジットを見て腰が砕けた。監督ウォン・カーウァイじゃん、、、
ウォン・カーウァイと言えば、ワタクシ空中さんの苦手なオサレな恋愛映画のヒトではないか。カンフー映画が観れると思ったのに、、、(ワタクシ空中さんは「ら」抜き言葉を推進しています)。
とは言うものの、実はこの映画にはカンフーシーンは結構ある。しかもそれぞれちゃんと長い。剰え、武術指導はユエン・ウーピンである。殺陣だってちゃんとしてる。
にもかかわらず、面白くない。
ゲンキンなものである。
どんなにちゃんとしたカンフーアクションを演じても、監督がアクションに興味が無いと、ちゃんとつまらなくなる。
そもそもこの映画、Wikipediaにまで「やがて最強の拳法家の地位を巡り、すさまじいクンフーの戦いが始まる。」などと書いてあるが、全然そういう映画ではない。
じゃあナニをやっているかというと、詠春拳のイップ・マン(トニー・レオン)、八卦掌のゴン・ルオメイ(チャン・ツィイー)、八極拳の一線天(チャン・チェン)と言う三人の武道家の日中戦争による激動の時代を描いた歴史絵巻みたいな映画である。しかもゴン・ルオメイと一線天は仮名。
まあ、一線天はそもそもレジスタンス内のコードネームだけど。
さらに言えば、この三人の人生が深く絡み合うわけでもない。
イップ・マンとゴン・ルオメイは「たった一度の手合わせで恋心を抱く」という、武術ものではよくある展開だが、イップ・マンと一線天の人生は全く関係がない。ゴン・ルオメイと一線天も互いに名も知らぬまま一瞬出会うだけ。
要するに、なんで一線天の人生をこの映画にぶち込んできたのかよく解らない。
恐らくモデルになった人物が香港で(中国でも?)人気があり、このヒトを描くと描かないじゃ映画の入りが全然違うとかそういう理由だろうが。
要するに、最強の拳法家の地位を巡り、すさまじいクンフーの戦いが始まるんだろうなぁ、、、などと思って観ていると、ナニを観せられているのか判らないと言う事態になりかねない。
とは言うものの、映像の美しさは特筆すべきだろう。
特にチャン・ツィイー絡みのシーンは監督も気が入っているのか美しい。
お互いの技を見せ合うためにイップ・マンと手合わせし、一瞬、顔と顔が触れそうなほど近づくカット一発で、観てる方は、「ああ、コリャ惚れるわな、、、」と思ってしまう。普通に考えて顔が近づいたからって惚れるわけはないんだが、コレが映画のマジックというものだろう。
チャン・ツィイー演じるゴン・ルオメイが父親の仇と雨がそぼ降る長距離列車のホームで対決するシーンも、美しいしアイデアに満ちていてかろうじて興味を保てるといえば保てる。
実際何故このシーンがアクションとしての迫力が無いのかは不思議でさえある。
観るヒトによっては歴史絵巻もカンフーアクションも両方楽しめるオトクな映画な気もするが、ワタクシ空中さんは両方楽しめませんでした。チャン・ツィイーも乳出さないし。
やっぱり観る前に監督の名前を確認するのは大事であることを再認識させられた映画でした。
JUGEMテーマ:映画
が、オープニングクレジットを見て腰が砕けた。監督ウォン・カーウァイじゃん、、、
ウォン・カーウァイと言えば、ワタクシ空中さんの苦手なオサレな恋愛映画のヒトではないか。カンフー映画が観れると思ったのに、、、(ワタクシ空中さんは「ら」抜き言葉を推進しています)。
とは言うものの、実はこの映画にはカンフーシーンは結構ある。しかもそれぞれちゃんと長い。剰え、武術指導はユエン・ウーピンである。殺陣だってちゃんとしてる。
にもかかわらず、面白くない。
ゲンキンなものである。
どんなにちゃんとしたカンフーアクションを演じても、監督がアクションに興味が無いと、ちゃんとつまらなくなる。
そもそもこの映画、Wikipediaにまで「やがて最強の拳法家の地位を巡り、すさまじいクンフーの戦いが始まる。」などと書いてあるが、全然そういう映画ではない。
じゃあナニをやっているかというと、詠春拳のイップ・マン(トニー・レオン)、八卦掌のゴン・ルオメイ(チャン・ツィイー)、八極拳の一線天(チャン・チェン)と言う三人の武道家の日中戦争による激動の時代を描いた歴史絵巻みたいな映画である。しかもゴン・ルオメイと一線天は仮名。
まあ、一線天はそもそもレジスタンス内のコードネームだけど。
さらに言えば、この三人の人生が深く絡み合うわけでもない。
イップ・マンとゴン・ルオメイは「たった一度の手合わせで恋心を抱く」という、武術ものではよくある展開だが、イップ・マンと一線天の人生は全く関係がない。ゴン・ルオメイと一線天も互いに名も知らぬまま一瞬出会うだけ。
要するに、なんで一線天の人生をこの映画にぶち込んできたのかよく解らない。
恐らくモデルになった人物が香港で(中国でも?)人気があり、このヒトを描くと描かないじゃ映画の入りが全然違うとかそういう理由だろうが。
要するに、最強の拳法家の地位を巡り、すさまじいクンフーの戦いが始まるんだろうなぁ、、、などと思って観ていると、ナニを観せられているのか判らないと言う事態になりかねない。
とは言うものの、映像の美しさは特筆すべきだろう。
特にチャン・ツィイー絡みのシーンは監督も気が入っているのか美しい。
お互いの技を見せ合うためにイップ・マンと手合わせし、一瞬、顔と顔が触れそうなほど近づくカット一発で、観てる方は、「ああ、コリャ惚れるわな、、、」と思ってしまう。普通に考えて顔が近づいたからって惚れるわけはないんだが、コレが映画のマジックというものだろう。
チャン・ツィイー演じるゴン・ルオメイが父親の仇と雨がそぼ降る長距離列車のホームで対決するシーンも、美しいしアイデアに満ちていてかろうじて興味を保てるといえば保てる。
実際何故このシーンがアクションとしての迫力が無いのかは不思議でさえある。
観るヒトによっては歴史絵巻もカンフーアクションも両方楽しめるオトクな映画な気もするが、ワタクシ空中さんは両方楽しめませんでした。チャン・ツィイーも乳出さないし。
やっぱり観る前に監督の名前を確認するのは大事であることを再認識させられた映画でした。
JUGEMテーマ:映画