2012.02.25 Saturday
「アリス・クリードの失踪」 誘拐映画なのに誘拐のスリルに頼らなくても面白い
オトコが二人で何か準備をしている。殺風景な部屋の壁に防音材を貼り、ベッドを持ち込み、マットレスにビニールシートを引いてから、シーツを敷く。部屋の窓を塞ぎ、ワンボックスカーの荷台にまで防音材を貼るに至り、「ああ、誘拐の準備をしているのだな、、、」とわかる(まあ、誘拐に関する映画であることは、だいたい知ってたけど)。車の準備にが終わると、あっという間に出かけて行ってあっという間に暴れるビニールシートを持ち込んで、中から暴れるオンナを引きずりだしてはあっという間にベッドに括りつけてしまう。
ここまで、一気呵成である。
テキパキとした手順を、ほとんどモンタージュと言っていいような短いカットの積み重ねでテキパキと見せる。
恐ろしくテンポの良いオープニングにホレボレするが、大事なのは誘拐の瞬間を描いていないことだろう。普通の誘拐映画には当然有る、誘拐の瞬間のスリルが無いのだ。
「コレは誘拐の映画ですが、普通の誘拐映画にあるような、誘拐のスリルとか、身代金の交渉とか、受け渡しのスリルは有りませんよ」と宣言しているのだ。
その代わり、この映画には予想もしなかった仕掛けが隠されている。
それも二つも。
ここまで、一気呵成である。
テキパキとした手順を、ほとんどモンタージュと言っていいような短いカットの積み重ねでテキパキと見せる。
恐ろしくテンポの良いオープニングにホレボレするが、大事なのは誘拐の瞬間を描いていないことだろう。普通の誘拐映画には当然有る、誘拐の瞬間のスリルが無いのだ。
「コレは誘拐の映画ですが、普通の誘拐映画にあるような、誘拐のスリルとか、身代金の交渉とか、受け渡しのスリルは有りませんよ」と宣言しているのだ。
その代わり、この映画には予想もしなかった仕掛けが隠されている。
それも二つも。
前述した二つの仕掛けのネタバレの後は、この三人の、誰が敵だか味方だか解らない化かし合いの映画になるのだ。
一つ目のネタバレは、「ああーー!なるほどねー。そういうことかぁ、、、」と言う感じだが、二つ目はもう、「エエエエエエエエーーーーーーxっつ!!!!!」と言う感じ。正直、あまりのことに目を疑う。
この二つの仕掛けを、誰がどう活かすのか。
この二つの仕掛けを、誰がどう活かすのか。
富豪の娘は宣伝素材だとやたら美人だが、実は大柄なじゃじゃ馬であり(乳はデカい)、なかなかの性根の持ち主で、決して深窓の令嬢ではない。
実はこの事実がキーだとも言える。このせいでネタバレの後三人は恐ろしい緊張の中、互いに互いを出し抜こうと腹を探り合う。
ああ、コレはすごい映画に出会ったかも知れん、、、などと思う。
実はこの事実がキーだとも言える。このせいでネタバレの後三人は恐ろしい緊張の中、互いに互いを出し抜こうと腹を探り合う。
ああ、コレはすごい映画に出会ったかも知れん、、、などと思う。
しかしココまででしたね。この映画を3つに分けるなら、
1.準備からネタバレまで。
2.ネタバレからこのネタを三人が共有してしまうまで。
3.ネタを三人が共有して以降。
であり、2.が一番長く、一番面白い。
で。3.で急にグダグダになっちゃうのね。
1.準備からネタバレまで。
2.ネタバレからこのネタを三人が共有してしまうまで。
3.ネタを三人が共有して以降。
であり、2.が一番長く、一番面白い。
で。3.で急にグダグダになっちゃうのね。
もう、このネタ二つを密室でぶつからせたら凄えスリルだぜ!と思いついてほくそ笑む脚本兼監督のジェイ・クレイブソンが眼に浮かぶようだが、残念ながらその後どうやって終わらせるかは、後から一生懸命考えてつじつま合わせたのが見え見え。
誘拐しちゃった以上、いずれは身代金の受け渡しとか人質の解放とかで外に出なきゃならなくなる。密室劇では終われないのだ。急に人物の出し入れとかがバタバタし始めて、散漫な印象になってしまう。
かろうじてラストシーンは「まあ、こんなもんかな、、、」と言うところまで持って行けているが。
誘拐しちゃった以上、いずれは身代金の受け渡しとか人質の解放とかで外に出なきゃならなくなる。密室劇では終われないのだ。急に人物の出し入れとかがバタバタし始めて、散漫な印象になってしまう。
かろうじてラストシーンは「まあ、こんなもんかな、、、」と言うところまで持って行けているが。
★3.7くらいかな、、、(当ブログはこういう場合切り捨てで3つです)と思ったが、主演女優の乳出しで4つにしました。
JUGEMテーマ:映画
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