2011.05.30 Monday
「悪魔が殺せとささやいた」 悪魔とは人間の愚かさの由なり
いわゆる総合誌(「文藝春秋」みたいな奴ね)成分7割、ゲスい実話雑誌(「実話ナックルズ」とか、、、)成分3割だった頃の「新潮45」に掲載された、多分に三面記事的で猟奇的な殺人事件のルポルタージュを集めたシリーズの5冊目。その後「新潮45」は編集長交代によってゲスい成分が薄まっているので、現在のところの最新刊であるコレが最終巻になるような気もする。
実を言うと最初の「殺人者はそこにいる」に収められた「自殺実況テープ」のハナシが、もう、いい年したオッサンが夜中にうなされるほど怖いのだが、この巻もなかなか。
このシリーズの一巻毎のタイトルが、その巻の内容に即して付けられているのかどうかは、判らない。
が、今回の「悪魔が殺せと囁いた」はなんとなくそれっぽい。どうも精神疾患を抱えたヒトの犯罪が多いのだ(それも今回は女性が多い)。
このシリーズの一巻毎のタイトルが、その巻の内容に即して付けられているのかどうかは、判らない。
が、今回の「悪魔が殺せと囁いた」はなんとなくそれっぽい。どうも精神疾患を抱えたヒトの犯罪が多いのだ(それも今回は女性が多い)。
精神科へのいわゆる「通院歴」のあるヒト達の犯罪をどう捉えるか、というのは難しい問題だ。
危険な性向で通院歴のある患者は完治するまで外に出すな的な議論に与するわけにはいかないが、恋人をカミソリで切り刻んで精神病院へ入院し、入院中に他の患者を切り刻んで精神病院たらい回しにされてたようなオンナが、誰も責任を取らずに一般社会で生活している、というのはやはり何か問題があると言わざるをえない。
危険な性向で通院歴のある患者は完治するまで外に出すな的な議論に与するわけにはいかないが、恋人をカミソリで切り刻んで精神病院へ入院し、入院中に他の患者を切り刻んで精神病院たらい回しにされてたようなオンナが、誰も責任を取らずに一般社会で生活している、というのはやはり何か問題があると言わざるをえない。
ことほど左様に犯罪というものはどこか割り切れないものが残るものだなぁ、とこのシリーズを読むと感じる。キーワードはいつも「プライド」と「性」と「愚かさ」であろうか。
本当に金に困っての犯罪はほぼ出てこない。「プライド」と「性」が破綻したとき、そこに「愚かさ」が揃っていると、ヒトはヒトを殺すようである。
本当に金に困っての犯罪はほぼ出てこない。「プライド」と「性」が破綻したとき、そこに「愚かさ」が揃っていると、ヒトはヒトを殺すようである。
先の剃刀オンナの他にもう一編異常な性向をもった犯罪者のハナシがあり、これはもう、性欲と言っていいかどうか判らないほど異常(老若男女を問わず、ヒトが窒息で苦しんでいる姿を見ると興奮すると言う)なのだが、どうも異常な性向の矯正に成功したと言う話を聞いたことがない。
せめて愚かさくらいは何とかならないかと思うのだが、いい年こいた自分の愚かさを鑑みるに、コレもやっぱり無理なのか、、、
ヒトが恨みを飲んで死んだら化けて出るよ、と言う日本古来の怨霊信仰は、このためにあるのかも知れないな、などと思うのであった。
JUGEMテーマ:ノンフィクション
せめて愚かさくらいは何とかならないかと思うのだが、いい年こいた自分の愚かさを鑑みるに、コレもやっぱり無理なのか、、、
ヒトが恨みを飲んで死んだら化けて出るよ、と言う日本古来の怨霊信仰は、このためにあるのかも知れないな、などと思うのであった。
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