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マジックソープ ベビーマイルド 236ml
マジックソープ ベビーマイルド 236ml (JUGEMレビュー »)

中年オトコが石鹸をオススメかよッ!!と言うなかれ。ワタシはコレをガロンボトルで買い込んでます。
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「アキレスと亀」 たけし芸術を見せるためのストーリー?

 ここ数作のたけし映画の中ではかなり分かりやすいです。
 全体がきれいに三つのパートに分かれている。少年期(仮にAパートと呼ぶ)、青年期(Bパート)、壮年(初老?)期(Cパート)の三つ。

 このうちAパートが普通の映画としてすごく面白い。大金持ちの家に生まれ、何ものにも(教師にも)束縛されず好きな絵に取り組んでいたが、稼業の没落によって奈落に落ちる小学生マチス(絵画好きの父親に無茶な名前を付けられている)。ややセピアっぽい色調で、静かに語られる天国と地獄。すべてを受け入れるしかない少年と、俗っぽさや感情をむき出しにする大人たち。引き取ったマチスを厄介者扱いする鬼のような叔父夫婦の、奥さんがふと見せるやさしさが観る者の心に突き刺さる。

 どう考えても既に中年の柳ユーレイ演じる青年期を経て、いよいよたけし演じる壮年期になるが、これはここ数作のたけし映画の雰囲気を湛える悪夢のようなコントになっている。
 つまりBパートは、端正なAパートとコントのようなCパートをつなぐ、中間のような感触。

 これ、簡単に言っちゃうと、要するにたけしがやりたかったのはCパートのみであって、ここ数作「分かりにくい」と散々な評判のせいで怒り狂うプロデューサーを宥めるためにAパートBパートがあるってことでしょ?

 で、そのCパートで何をやっているかというと、ですね、才能ないのに家族もなにも犠牲にして虚しい努力を続ける絵描きマチスに、必死でくっついていく奥さんのハナシなのね。これ、どう見ても樋口可南子が主演でしょ。才能無いのにアホな努力を続ける芸術家なんていくらでもいる。問題はなぜ樋口可南子がそこまで尽くすのか、だ。いや、それすら問題じゃない。真の問題は、この奥さんが「どこまで」この馬鹿に尽くすのか、なんだろう。だって、「アキレスと亀」だもんね。アキレスは亀に追いつけるのか、がテーマなんだ。

  「HANABI」のようにたけしの手になる芸術作品が、全編に渡って出てくるが、それすらも実はどうでもいい(たけし本人にとってはどうでもよくなくて、ひょっとするとそっちが真の目的なのかもしれないが)。「芸術家と妻」というフォーマットが、このテーマを語るのに一番ふさわしいから、芸術家を出してきてるって構造になってる。あくまでテーマは、「夫婦愛」、あるいは「妻の愛」何だろう。
 
  ところで、たけしはなんか勘違いしてね?「アキレスと亀」は別に「絶対に追いつけないもの」のメタファーじゃない。「アキレスと亀」が有名な「パラドックス」なのは、オレたちは実はアキレスが簡単に亀に追いつけることを知ってるから「パラドックス」なのだ。
 
  アレ?やっぱりこれでいいのかな?たけしは「普通の夫婦はちゃんと追いついてるだろ」って思ってるってことかな?JUGEMテーマ:映画

at 21:56, 空中禁煙者, 邦画

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「ホットファズ−俺たちスーパーポリスメン!」 元ネタを劇中で解説してくれる親切設計のパロディ?映画

 日本での公開が未定だったところ、ネットでの呼びかけで集まった署名によって公開が決まった作品。
 きっと、ハリウッド流のギャグ満載のポリスアクションなんだろうな、と思ってた。ギャグも満載でおバカなアクションも満載。深刻ぶった映画ばっかりじゃなくてこんなおバカ映画も公開しろ!と。
 でも全然違った(イヤその通りっちゃその通りなんだけど)。コレはイギリス流のひねくれたユーモアに満ちたコメディ映画です。
 
 仕事が出来すぎて上司から疎まれ、事件なんかなんにもない地方に飛ばされたスーパーポリス(デカではない。何故か巡査)のハナシ。
 
 冒頭、主人公のスーパーポリスが、鑑識やってる元カノを訪ねるあたりから爆笑の連続。バカバカしいんだけど、ちょっとだけ、ちょっとだけアメリカ風ではないギャグがちょっと新鮮。
 赴任先の田舎でついた相棒が、無能なくせに署長の息子だと言うだけで警官になれた「ハリウッド製ポリスアクションマニア」で、コレがキーになってくるのね。で、スーパーポリスはこのダメ相棒と組んで、平和な町に起きた連続殺人を解決すべく大活躍を始める訳だが、、、
 
 以後、この映画はポリスアクションとしてシャープな演出をすればするほど笑える、と言う空前絶後の巧妙な構成を露わにし始める。うーん、こう言うのなんて言うんだろう。パロディとも違うんだよな。
 ダメ相棒が図らずも、本当に図らずも憧れのハリウッド刑事と同じ行動を取ってしまうシーンには、笑っていいんだか泣いていいんだかなんだか分からなくってほとんど感動した。
 
 たいした映画じゃないっちゃたいした映画じゃないのかも知れないが、少なくとも見逃していた同じ奴らの作った前作「ショーン・オブ・ザ・デッド」も是非観なきゃ、と言う気にはさせる。
JUGEMテーマ:映画

at 19:47, 空中禁煙者, 洋画

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「おくりびと」 濾過された死

 私事で恐縮だが、8年前に父親を喪った。その際に、我が家にも来たのである。納棺士さんが。この映画によって初めて納棺士の存在を知ったという人も多いようだが、ワタクシもその時初めて知ったのである。
 正直、ドえらい衝撃を受けた。
 ナニが驚いたと言って、納棺士さんの一人がうら若き女性だったのだ。この映画の納棺士は爺さんとオッサンの二人組だが、ウチに来たのはオッサンとうら若き女性の二人組だった。オレ以外の遺族(母と兄)は悲しみでそれどころではなかった様な気もしたが、オレはこの納棺士さんが気になって仕方なかった。彼女は一体何故この仕事を選んだんだろうか(オッサンと親子なのかも知れない)、この仕事を今後も続けていくつもりなんだろうか。
 この映画に興味があったのは、こういった疑問が多少なりとも解消されるかと言う心算があったのも否めないのだが、、、

 結論から言って疑問には全く答えてくれませんでした。
 モッくんは単なる偶然でこの道に足を踏み入れるのだ。やがて彼はこの仕事に誇りを持ち始めるのだが、それも「どんな仕事でもそれなりの価値はある」と言う通俗的な理想の範疇を超えるものではない。

 驚いたのはモッくんの周囲がみせる激烈な反応だ。オレも女性が死体を扱う仕事に就いている事に驚きはしたが、まさかここまで差別的な言辞を吐く人間がいるとは思いもしなかった。
 一体全体この激烈な差別意識をどうやって解消していくつもりなのか不安になるのだが、コレも偶然に助けられて、通俗的な理想の範疇に収まってしまう。
 たとえばのハナシ、たまたま身近な人間の葬式で夫の仕事ぶりを目撃しなかったら、ヒロスエとの関係をどうするつもりだったのか。

 妻であるヒロスエや、幼なじみの杉本哲太が当初みせる差別意識も分からないではないのだ。「死」を穢れと見なす思想は、日本文化の根幹に横たわるものだから。早いハナシ、お宮参りや結婚式は神社で扱うのに、葬式だけは仏教に頼らざるを得ないのは、神道が死の穢れを嫌うからだ。
 従って、一度この仕事を「汚らわしい」仕事と措定してしまった以上、この差別意識を解消するには大変な手続きが必要なはずなのだ。

 この映画はもともとモッくんが読んだ「納棺士日記」と言う実在の納棺士さんが書いた本が元になっているそうである。
 ところができあがった脚本を著者に見せたところ、映画化を拒否されてしまったそうだ(結果、この映画の原作としてはクレジットされていない)。
 理由は舞台になる土地が変更されていたことと、「本人の宗教観などが反映されていないこと」。
 
 やはりそうなのだ。実在の納棺士さんにとっても、この差別意識を乗り越えるには、何らかの宗教的なカタパルトが必要だったのに違いないのだ。
 しかし「おくりびと」はそこをスッパリ切ってエラくあっさり通俗的な価値観に収束させてしまう。 
 コレをこの映画のモチベーターである俳優モッくんの知性の欠如として捉えることは簡単だが、おそらく事情は逆であろう。オレはこの映画に宗教的なバックボーンを持たせなかったことにプロデューサーとしてもモッくんの才気を感じる。
 結果としてオレにとっては不満の残る映画になったが、だからこそこの映画は米アカデミー賞を取るほどの普遍性を持ち得たのだろう。宗教的な映画にしてしまっては、おそらく多数の人間(例えばキリスト教徒)には理解できない映画になってしまったのだろう。コレはコレで成功だったのだ。

 すっかり「どんな題材を撮らせても題材にあった雰囲気で分かり易い映画を撮る職人」としての位置を確保した「天才タキタ」の仕事は手堅い。手堅い以外特に価値を見いだせないが。

 オレ的にはこの映画はやっぱりヒロスエかなぁ、、、
 前にも言ったけどオレはヒロスエのファンなのだ。相変わらず生活感がないにも関わらず自分の意志で生きてる女性を年に似合わず可愛く演じてる。
 ホント、美人で生活感がないにもかかわらずお人形さんじゃない女優さんって貴重だと思うんだよな、、、
JUGEMテーマ:映画

at 21:28, 空中禁煙者, 邦画

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「チェ 28歳の革命」「チェ 39歳の別れの手紙」 医者の不養生映画

 この映画のモチベーターは多分監督のソダーバーグではなく、プロデューサーも兼ねている主演のベネチオ・デル・トロだろう。一体全体なんで彼はこの映画がそんなに作りたかったんだろう。同じ中南米出身の英雄の功績(と挫折)が忘れられないように?この映画を観て、「中南米にそんな凄い英雄がいたんだ!」ってみんな認識を新たにすると思ったんだろうか。

 ソダーバーグの理知的な演出は、あくまでも淡々と、淡々と英雄の後半生を描く。キューバ革命成立のあたりでも、盛り上がる演出は敢えて避けているようだ。一瞬の混乱もなく、事実の経過をわかりやすく描いているが、あくまでも淡々としている。
 
 この映画を観ても、何故チェ・ゲバラが共産主義者なのかは分からない。何故、武力闘争にこだわるのかも分からない。ただ、最初からそう言う人間として描かれている。
 なんか新しい解釈が付け加わっているようでもない。強いて言うなら「そんなに喘息が辛いんなら、葉巻やめればいいのに、、、」くらいだろうか。
 
 そう、この映画のゲバラは、ずっと喘息に苦しんでる。そしてなんかっつーと(キューバの象徴である)葉巻を吸っている。
 喘息に苦しみながらも葉巻を吸い続ける医者。
 コレがこの映画のゲバラの印象だ。
 何故かこの物静かな理性的なオトコが、何故か武力闘争にこだわり、キューバでは成功し、ボリビアでは挫折する。
 
 PART1では、キューバ革命に成功する過程に平行して、革命成立後、キューバの政治家となったゲバラが国連で暴れるシーンがモノクロで挿入される。
 実はこのシーンのゲバラが一番攻撃的に見える。戦場でマシンガンぶっ放してる時より。

 PART2でボリビアに渡るに関しては、ソ連からの干渉も避けようとした彼の言動が大きな原因になっている筈だが、その辺がばっさりスルーされてるのも、なんか納得がいかない。

 どうもよく分からない。
 観客をナニでエンターテインしようとしてるのかが見えてこない。
 「エンターテインメントじゃないんだから当然だよ」と言われりゃそれまでだが。
 ソダーバーグの知性派ぶった演出もしまいにゃ気に入らなくなってくる。エンドクレジットに一切音がない、とか。

 ひょっとして、アメリカや(キューバを除く)中南米では、この偉大な革命家の業績が忘れられかけてるってことだろうか。そういう危機感がこんな映画を作らせたんだろうか。

 結局、ソダーバーグはPART2の「滅びの美学」みたいなことがやりたかっただけではないか。滅びるだけじゃなんだか分からないから、前半の栄光の部分がある、と。なんかデル・トロ兄貴はソダーバーグに騙されてるんじゃなかろうか。
 「いや、チェの伝記やりたいんでしょ?オレに任せなよ。ちゃんと立派な人物に描いてやるからさ」とか言って。
 う〜ん、、、メンド臭え、、、
JUGEMテーマ:映画

at 20:58, 空中禁煙者, 洋画

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