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「誘拐報道」 役者が実話を乗り越える瞬間

 ここのところ、日韓の誘拐映画を観たので、日本の誘拐映画の決定版を観たくなり鑑賞。

 

 1983年作品。
 監督は「女囚さそり」シリーズの演出が先鋭的すぎて干されていた伊藤俊也。本作一発で状況を逆転。一躍好きな映画が撮れるようになったという。

 

 原作は読売新聞大阪本社社会部編のドキュメンタリーであり、つまりバリバリの実話。
 1980年に起こった事件を1982年にまとめて出版、1年後に映画化されている。
 ワタクシ空中さんは原作を未読だが、「誘拐報道」と言うタイトルからしても、おそらくは読売新聞大阪支社の面々が主体のハナシであろう。

 

 しかし伊藤俊也の狙いはそこにはない。
 原作を使わせてもらった義理があるので、いちおう読売新聞大阪支社の活躍は描かれている(しかもかなり良いように)。

 

 が、それは半分にすぎない。
 残りの半分の時間をかけて、伊藤俊也はじっくりと犯人とその家族を描いている。

 

 犯人に萩原健一。
 事情を知らず右往左往する妻に小柳ルミ子。
 娘に当時7歳の高橋かおり(コレがデビュー作)。
 母親に「日本のおばあちゃん」賀原夏子。

 

 小柳ルミ子の美しさ、清廉さにはやはり目を瞠る。ルミ子の事務所やレコード会社の反対を押し切って伊藤俊也が口説き落としただけのことはある。
 実際に同じ演技をさせて比べられるわけではないので、虚しい比較になってしまうのだが、なるほどこの役は小柳ルミ子以外あり得ないな、と思わせる。

 

 そしてショーケンである。
 一般に、この映画のショーケンは「鬼気迫る」という表現をされることが多いようである。
 「誘拐報道」×「萩原健一」×「鬼気迫る」は1セットであるかのように。

しかし、ラスト近く、公衆電話(昔はそういうモノがあったのよ、、、)から被害者宅に最後の脅迫電話をかける演技などは、既に「鬼気迫る」と言う表現が生易しく感じるほどの迫力である。
 人質も殺せず、カネも受け取れず、すっかり追い詰められてしまった誘拐犯の狂気が噴出してしまっているようだ。
 やはりこのヒトは、「鬼気迫る」とか「役が憑依する」とかいうありきたりな言い回しでは表現できない、余人が誰も到達したことのない特殊な集中の仕方をたった独りで発見したヒトなのだな、と思う。

 

 伊藤俊也は、印象的なスローモーション、息の詰まるような長回しと、登場人物の心理を暗示する背景を使って、この二人を丁寧に追う。
 最初にショーケンが姿を現すシーンでは、海辺を走る道路のカーブに建てられた公衆電話(この頃は脅迫電話と言えば公衆電話からするものだったのよ)に籠もるショーケンを、荒れる冬の海をバックに撮っていて、誘拐犯の、荒れ果てた、不安な心象風景が、観るものの心をもゾワゾワと不安にさせる。 
 見事だと思う。

 

 読売新聞社側のキャストがまた謎なくらい豪華なのだが、なにしろ犯人夫婦が印象的すぎて影が薄い。
 被害者宅に一番近い新聞配達所が取材の出先機関になる、など興味深い描写もあることはあるのだが。
 この出先機関のボスが三波伸介で、被害者宅に詰める刑事のボスが伊東四朗。戸塚睦夫は既に亡くなっていたが、三波伸介もコレが遺作。全然元気なんだけどねぇ、、、生前に一本シリアスな映画の代表作も残せて良かったな、と思う。
 伊東四朗もラスト近くでトンデモ無い苦悩を抱え込むどシリアスな演技をしていて、後の役者としての成功を予見させる(もう、成功してたかな、、、)。

 

 逆に言うと(ナニが逆だ、、、)、この映画は同じ事件を、犯人側からと、読売新聞側から描いた、2本の映画を、2時間14分で描ききっているのである。
 最近の数字をタイトルにした映画とかが、2本使って1本分も描ききらないのと比べると、何やら悲しくなってきたりもするのであった。

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at 20:55, 空中禁煙者, 邦画

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