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中年オトコが石鹸をオススメかよッ!!と言うなかれ。ワタシはコレをガロンボトルで買い込んでます。
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「ダーティホワイトボーイズ」 悪のプリンス、自嘲す。

 脱獄した悪のプリンスと、地味にしたたかなハイウェイ・パトロールが対決するハナシ。
 悪のプリンスの父親は、「極大射程」のボブ・リーの父親に殺された、とあって、ボブ・リーは全く出てこないが、一応ボブ・リー・サーガの一編なのであった。

 まず、「悪のプリンス」ラマー・パイの人物造形が素晴らしい。
 彼は賄賂から殺人に至る一切の犯罪行為に禁忌を持たない。必要とあれば協力者への裏切りだろうとなんだろうとヘーキでするが、一方で発達障害を持ついとこのオデールに対しては徹底的に庇護者として振る舞う。
 「突破者」宮崎学氏は「アウトローの特徴」として「徹底した身内びいき」をあげていたが、どうも洋の東西を問わないらしい。

 そしてまた彼は、驚くべき率直さの持ち主でもある。刑務所内で彼の庇護を求めて近づいてきた男に彼は言う。
「俺はただのケツ掘り屋だ」

 刑務所内で、コレも洋の東西を問わず男色行為が行われていることは常識の部類だが、登場人物ににここまでミもフタもない表現をさせる作家は珍しい。
 重要なのは彼は決して男色家ではなく(脱獄に成功した途端に女性としかセクスをしなくなる)、オトコしかいないから性欲処理の必要性のためだけにオトコとやっているのであり、その事実に対して自嘲的なスタンスから発言しているのことである。
 自嘲というのはある程度の自己分析能力がないと出来ない。
 悪のプリンス的なキャラクターを描く作家は多いが、悪のプリンスにここまで冷徹な自己分析と、それをあっさり表明してしまう率直さ(公正さと言ってもいい)を与えたのは、それなりに意味があるのだ。

 

 ラマー・パイはいわゆる知能犯ではない。ろくに学校も行っていない、度胸と腕力を頼みに生きてきた粗暴犯だ。しかし彼には冷徹な自己分析を可能にするある種の知性と意志の強さ、及び驚くべき率直さがある。
 これらを「俺はケツ掘り屋だ」のひとことで表現してしまっている。
 やはりスティーブン・ハンターは単に文章の書ける武器マニアではない。
 本当の「小説家」なのだ。

 

 ヒーロー役のパド・ビューティは一介の中年ハイウェイ・パトロール隊員である。
 警官ではあるが、刑事のような「捜査官」では無いのがミソ。
 脱獄直後のラマー・パイに出くわし、若い相棒を殺されたことで、ハイウェイ・パトロールの身ながらラマー・パイを追い続ける。

 そして、ラマー・パイにある種の美点があったのと対をなすように、パド・ビューティもある「悪徳」を抱えている。パドはこの抱え込んだ「悪徳」ゆえ、ラマー・パイを意地になって追い続けなければならないのだ。

 

 美点を持った悪人と罪を抱えた善人という対比は、このジャンルのフィクションの定番ではあるが、善と悪のバランスが難しい。

 個人が内包する善と悪の振り幅の点で、やはりこの小説の主人公は、ヒーロー役のパドではなく、ラマー・パイなのだ。

 

 全体としては激しいアクションを売りにした小説だが、意外に謎解きの要素もある。
 推理小説のように読者も謎解きを楽しめるようには書かれていないが、冒頭から描かれるラマー・パイのある執拗なこだわりの意味をパドが解明するあたりは、「アッ、そうか!」と驚かされる。
 これがラマー・パイの居所を突き止めるヒントになるのである。
 ハンター先生、なかなかどうして多彩な技を披露してくれる。

 決してジャンルに影響をあたえるような傑作ではなく、コレ一冊で考えればアクション小説特有のカタルシスを得るための時間潰しでしかないが(逆にカタルシスを得るための時間潰しを読みたい、と思えば最大級に優秀)、今後もほぼ永遠につづくようなスワガー・サーガの一冊と思えば読んで損はない。 
 いや、読むべき。

JUGEMテーマ:小説全般

at 20:21, 空中禁煙者, 書籍

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