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中年オトコが石鹸をオススメかよッ!!と言うなかれ。ワタシはコレをガロンボトルで買い込んでます。
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「藁の楯」 三池崇史自身がストーリーにリアリティを感じてない。

 うって変わってコレは悪い三池崇史。
 やっぱり「職務に忠実な正義の味方」が主人公の映画を三池崇史に撮らせても、たいして面白くならないなぁ、、、と言うことだろう。

 あんまり面白くならない原因のひとつには、原作小説のストーリーの流れが映画的じゃない、ということもあるだろう。
 「殺せば10億円もらえる連続殺人鬼の命を守りながら、福岡から東京まで護送しなきゃならない」というアイデアは大変映画的なんだけどな、、、

 出だしはすごく快調。
1 0億円、という金額のせいで、無辜の市民だろうが警察官だろうが、護送チームのメンバーすら信用出来ない状況の中で、次から次へと襲い掛かってくる金の亡者どもの派手な襲撃と脱出劇は、なかなか映画的でよろしい。
 が、主役の大沢たかおはバカに設定されていないので、一応対策を考えて手を打っていくのである。
 そしてその対策が一定の効果を上げるので、徐々に襲撃は減って行き、映画としては段々地味になっていくのね。

 じゃあ、ナニをやっているのかというと、ラストに向かうにつれて、主要登場人物たちの心理的葛藤を描いているのである。小説だったらそれでもいい、と言うか当然そういう部分があるべきなのだが、映画でコレをやるのは難しいよね。文芸派の監督と演技派の俳優を揃えれば出来なくもないだろうが、今回、そういうスタッフ・キャストにはなってません。
 別に三池崇史に心理描写は無理、というつもりはないが、マジメな人物の心理に興味が無いのは確かだろう。
 その証拠に、この映画でも連続殺人鬼のクズ人間、藤原竜也だけはリアリティがあるのだ。三池崇史の演出のおかげなのか藤原竜也の演技力の為せる技なのか判然としないが、要は両方だろう。そのためにわざわざ藤原竜也をキャスティングしたのだ。
護送中、藤原竜也演じる殺人鬼が、田舎町の民家の縁側から覗く幼女の足に欲情しているシーンの迫真性にはドキドキする。このシーンはカメラワークも相まって、この映画で一番ヤヴァいシーンとなっている。

 実は大沢たかおにも「何故殺されて当然のクズ人間を命がけで守るのか」に関する内実は用意されているのだが、ほとんどどうでもいい感じ。昔自分の映画に自らヤクザの鉄砲玉の役で出演して、場末のスナックで大暴れするシーンで他の客にマイクを向けて「サラリーマン楽しいっスかあ?!サラリーマン楽しいっスかあ?!」と叫んでいた三池崇史が、職務の全うに命をかける警察官なんてものを真剣に描くわけがない。
 それでも大沢たかおはまだ主役としてストーリーを前に進める役割くらいは果たしているが、松嶋菜々子はヒドい。一生懸命「役作って」はいるが、全然「成績最優秀のSP」に見えない。もちろん引き受けた松嶋菜々子も悪いが、そもそも松嶋菜々子でイケるのではないか、と考えて(そこまでは別に悪くないが)途中で「あ、ゴメン、無理だったわ、、、」と言い出せないプロデューサーが一番悪い。
 普通に考えると三池崇史も悪いが、このヒトは「あ、松嶋菜々子で撮ればいいんスね、リョーカイリョーカイ」とか言ってるだけだろうからなぁ、、、せめてエロいか可愛いかしてくれよ、、、

 まあ、全体的に段々つまらなくなってくる映画なわけですが、ラストの検察庁前(?)の茶番については「よくみんな付き合ってるなぁ、、、」とか「なんで誰かコレ、オカシクね?って言わないのかなぁ、、、」とかいう感想しか無いです。JUGEMテーマ:映画

at 20:05, 空中禁煙者, 邦画

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