2010.03.07 Sunday
「ブッシュ」 スコット・グレンを悪役で使う映画は嫌いです
ここにいるのは「華氏 911」で描かれた、ブッシュ一族の資産を増やすためなら手段を選ばない(文字通り、アラブ人がだろうがアメリカ人だろうが何人死のうと気にしない)守銭奴にして極悪人ではない。むしろ気のいいにーちゃんである。ただし、アホの上に根性がない。
生産的なことには全く知恵も働かず、根性も出ないが、どういうわけかヒトに好かれるためには努力を惜しまないオトコ。友達は多いがまともな仕事は何をしても続かない。
そんなオトコを大統領にまでのしあげたのは、優秀な父親に対する劣等感であった、とこの映画は言っている。徹底的にそこに的を絞っている。
生産的なことには全く知恵も働かず、根性も出ないが、どういうわけかヒトに好かれるためには努力を惜しまないオトコ。友達は多いがまともな仕事は何をしても続かない。
そんなオトコを大統領にまでのしあげたのは、優秀な父親に対する劣等感であった、とこの映画は言っている。徹底的にそこに的を絞っている。
オリバー・ストーンがブッシュを描く、と聞けば、みんなもっと無茶苦茶なモノを想像するだろう。「コレはいくらなんでもブッシュ陣営の誰かに訴えられるんじゃないか、、、」と言うような(もちろんこの映画だって完全にバカ扱いしてるわけで、怒ってることは怒ってるんだろうが、多分、訴えられない。全部ホントだから)。だがこの映画はむしろ淡々とブッシュの苦悩とお気楽な日常(と、パパブッシュの怒りと絶望)を交互に描く。
もしかするとオリバー・ストーンは、ブッシュ大統領を通して、「優秀な父親(と弟)の影に悩む息子」を描きたかったのかもしれない。
一方、オリバー・ストーンは意外なコメディセンスをも見せる。
中盤、大統領となったブッシュが取り巻きを引き連れて、自分の広大な農場を散歩しながらミーティングしている。ふと、あたりを見回して大統領が言う。
「ここはどこだ?こんなところには初めて来たぞ?」
次のカットではブッシュと取り巻きが広大な農場の一部にポツンと佇む遠景。
思わずう吹き出してしまうが、よく考えると笑うに笑えない。
アホにかじ取りを任せた結果、自分たちがどこにいるかわからない。つまりこれが今のアメリカってことさ、と言っているのだ。
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